お久しぶりです。お元気ですか?
昨年の大l晦日にはお騒がせして、本当に申し訳ありませんでした。
あなたのパパの怒鳴り声でフラッシュバックし、パニック発作に襲われた私には、あなたの差し出してくれた椅子が本当にありがたかったです。
あなたのパパには反対されたけれど、私は「子ども虐待防止策イベント in 八王子 2025」の開催を諦めていません。
理由は大きく5つあります。
1.被害者である私の動機
私は、親と兄からの虐待を受けて育ちました。
児童虐待防止法に定義されている身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待のほかに、ヤングケアラー(児童労働)、経済的虐待を受けました。
後ろの2つはまだ法律で虐待と認められていない虐待です。
私は、親の都合で子ども時代を奪われました。
虐待後遺症は、時限爆弾のように私を襲いました。
複雑性PTSD、パニック障害、双極性障害(躁うつ病)解離性同一性障害(多重人格)を患っています。
一般就労は不可能です。
また、精神科の薬の副作用で、高血圧、高脂血症、糖尿病、腎不全を患っています。
さらに合併症で白内障、緑内障、うっ滞性皮膚炎なども併発しています。
あと10年くらいは生きられるかなと思っていましたが、低血糖の症状や熱中症に襲われるたびに、本当にもう終わりかなと思います。
23年間虐待を受けました。11年間は楽しく小学校教員をしていましたが、突然、34歳で虐待後遺症に見舞われました。
そして、34年間の闘病生活。
自分が何のために生きているのかわからなくて、10数回の自殺未遂事件を起こしました。
逃げの死ではなくて、マジな身体の死を前にして、自分が生きた証が欲しくなりました。
それが、一つ目の理由です。
2.虐待されている数十万~百数十万の子どもを救いたい
正確な数字はわからないのですが、1クラスに2〜3人の虐待を受けているこどもがいるということは経験的に知っています。
3人/40人=0.075だから、およそ7.5%ということになります。
未成年人口1400万人×0.075=105万人です。
児童相談所における児童虐待相談件数の22万5509件(子ども家庭庁・令和5年度速報値)が暗数の多い、過小な数字だということがよくわかります。
私は、今、虐待を受けている子どもの相談を受けていますが、相談を受けられる子どもはほんのわずかにすぎません。
相談を受けても、ガス抜きするだけでほとんど何の助けにもなっていません。
3年前から相談活動を行っていますが、どんどん悪質化していて、この国の大人は何を考えているのかわかりません。
現在のところ、唯一の逃げ道と言える児童相談所の一時保護所の保護率は約13%、約3万人の子どもが保護されているにすぎません。
残りの85%の子どもは、虐待する親のいる家庭に帰されているのです。
保護された子どもは運がいいのかと言えばそうでもありません。
スマホ禁止、学校へはいけない、私語厳禁、入浴15分以内などなど、ルールが厳しく、脱走する子どもも少なくないと聞きます。
さらに、「被措置児童虐待」という職員による子どもへの虐待事件(性的虐待が多い)も頻発しています。
最近では入所者同士、子どもから子どもへの性的暴力事件も報道されています。
①法改正
この問題の本質は、強すぎる親権制度にあると考えています。
親権が子どもの権利や自由を奪ってしまっているので、いつ人権侵害が起きても不思議はないし、法律に定められていることなので不当だと感じても、子どももその支援者も手も足も出ないのです。
親権に対抗しうる子どもの権利を定める必要があります。
また、たくさんある子ども関連法の整合性も今一つ悪いのです。
「子ども基本法」の理念に従って書き換え、整理統合が必要です。
②教育改革
もう一つの柱が教育改革です。
例えば、子ども虐待とはどんなことか、どこでも教えられないから、虐待されていても虐待されているという自覚がない子どもがあまりにも多いのです。
だから「自分が悪いからだ」としか思えない子どもが育ちます。
自分の持っているはずの人権についても教えられないから、人権が侵害されても侵害しても、「自分が悪いから」「あいつが悪いから」としか考えられません。
性教育しかり、民主主義教育しかり。
このままでは日本は滅びると思います。
3.虐待サバイバーは何百万人いるのかさえ分かっていない。
子ども時代の虐待を生き延びた人々を「虐待サバイバー」と呼びます。
虐待サバイバーの多くは、依存症やPTSDなどの虐待後遺症の精神疾患を病んでいます。
しかし、彼らの人数は正確に把握されていません。
また、虐待被害者の約8割が精神疾患になるという説もありますがエビデンスとしては弱いです。(9割か7割かもしれないが、3割ということはあり得ない程度)
精神疾患を病んだサバイバーの多くは、一般就労が難しく、特定子会社、継続就労支援A型、B型などで働くことになりますが、低賃金でそれだけではとても自立した生活を送ることができません。
ですから、関係の悪い親の世話になりさらに苦しむか、生活保護を受給するか、夜業に従事するかしか選択肢がないのが現状です。
これは「彼らが怠けているから」ですか?
虐待を受けたのは、「彼らに落ち度があった」からですか?
虐待後遺症に長い間苦しみ、自分の人生は無意味だと悩むのは「彼が悪い」からですか?
家父長制の因習の強い日本では、子どもの地位が極端に低くて、健全な自己肯定感を育てることができません。
もし、子ども虐待がなかったら、数百万人レベルの虐待サバイバーが、普通に経済活動を営み、普通に社会生活を送ることができるのです。
子ども虐待を止めることによって、大きな社会的損失をも防ぐことができるのではないでしょうか?
4.虐待は犯罪であって、家族の恥ではない
子ども虐待の被害を告白することは、日本ではとても難しいです。
国民に民主主義マインドが十分に育っていないので、封建的な家父長制的な家庭観・家族観が一般的です。
そのような空気の中で、家族の中で起きた子ども虐待事件というものを、ついつい「家族の恥」として隠蔽しようとしてしまうのです。
しかし、子ども虐待は「刑法犯罪」であり、加害者個人に責任が帰属します。
連座などあり得ないのです。
簡単に言えば、あなたのパパが犯した罪で、あなたが罰せられるということはあってはならないことなのです。
世間に何を言われるかわからないから、怖いですか。
世間の空気を恐れる個々人の気持ち・態度が同調圧力そのものなのです。
誰にも言ってはいけない雰囲気・空気こそが虐待を受けている子どもたちをますます苦しめ、虐待サバイバーを苛んでいます。
5.イベントの価値~たぐいまれな画期的なイベントであること
これらの問題意識に立って、私たちは「子ども虐待防止策イベント in 八王子 2025」を計画しました。
3つの要素から成り立っています。
①虐待サバイバー3人が、自分の虐待された痛み苦しみを「親への手紙」の形に書き表し、当日参加者の前で勇気をもって朗読します。
②長年、子ども虐待問題に取り組んできたフリーライターの今一生氏が、子ども家庭庁が発表している子ども虐待に関する統計、また、親権や子ども虐待について定めている民法、児童虐待防止法などついてわかりやすく解説します。
③子ども虐待をミクロ的に知る「親への手紙朗読」とマクロ的にとらえる「統計・法の解説」を共通理解として、参加者が新しい虐待防止策について議論します。
当事者である虐待サバイバー、ロウメイカーである政治家、そして政治家を選ぶ有権者である市民が一体となって、虐待にあっている子どもを救うために、具体的に何が必要か議論するのです。
※あなたは、子ども虐待の体験を直接サバイバーから聞いたことがありますか?
※あなたは、子ども虐待を知るうえで欠かせない基礎知識を学んだことがありますか?
※あなたは、共通理解に立ったうえで、具体的政策について政治家と議論したことはありますか?
こんなにすごいイベントなんです。これだけ密度の高い「子ども虐待防止イベント」は、行政もNPOもその他の団体もやっていません。
ぜひ、故郷「八王子」で開催したいと10ヵ月頑張ってきたけれど、今、中止の危機に瀕しています。
スタッフが集まり切らない。特に、活動の中心になる政治家招待係(4名)、朗読者公募係(1〜2名)、イベント広報係(2名)が集まっていません。
「助けてほしい」「手伝ってほしい」とは言いたくないです。
非当事者に「自分事として捉えてほしい。主体的にかかわってほしい。」と言っても無理なのかもしれないですが、「一緒にやってほしい」とお願いしたい。
6.精神を病んだサバイバーだけではできないことがある
①虐待サバイバーに難しいこと
虐待サバイバーは往々にして自己肯定感が低いです。
それは、親や教師からの評価による洗脳であることが多い。
だから、学習意欲が低く、必然的に知的水準も低くなりがちです。
病気に翻弄されて自分をコントロールできない人も多いのです。
コンスタントに役割をこなすことも難しくなります。
具合が悪い時は何週間、何か月も寝込まざるを得ないのですが、彼を責めることはできません。
人間関係を維持することが難しいサバイバーもたくさんいます。
課題に対しても、個人的な痛み苦しみや恨みつらみから離れて、問題を俯瞰的、客観的に観る視点を持つように言うけれど、時間がかかるし、なかなか困難です。
②健康でメタ認知できる支援者が必要
子ども虐待問題を解決するためには、非当事者と自覚している健康な大人の支援者が多数必要です。
法律を学んでいる人、心理、福祉、教育を学んでいる人、政治や社会に興味のある人、映画を撮りたい人、デザインを学んだ人、SNSに詳しい人、あなたが持っている能力はこの課題の問題解決に必ず役に立ちます。
活動を通してあなたの「やりたい、なりたい自分」を発見してほしいと思っています。
「お手伝いしたいけれど、今は自分のことで精いっぱいです」というお断りの言葉を数十回も聞かされました。
生活を守ること、自分を守ることが最優先だという人々を責めるつもりは毛頭ないです。
子どもたちの未来、この国の将来世代を助けるために行動することと、自分の生活や楽しみを守ることとを天秤にかけて判断してほしい。
7.イベントを行いたい
4月の末に「7月31日(木)までに、スタッフが10人にならなかったら、イベントを中止します」と宣言しました。
あと1日でスタッフをあと6人集めなければならないのです。
イベント開催は風前の灯です。私はあなたの力を必要としています。
未成年の自殺者が年間527人います。
月間なら44人、2日に3人が自ら命を絶っていることになります。
誰も何もしなければ、こんな社会は変わらない。
こういう現実を知っても、あなたは何もしないでいられますか?
活動に参加するかしないかは、あなた自身の判断で決めてください。
私の連絡先は以下の通りです。
E-Mail power.chil852@gmail.com
パワチル八王子 九鬼れいこ
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